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米中の覇権争いやウクライナ戦争など地政学的緊張が高まる中、「グローバルサウス」の重要性が高まっている。経済的な理由だけでなく、経済安全保障の観点からも日本には官民を通じたグローバルサウス諸国との連携が求められる。本稿では、日・ASEAN関係に焦点を当てる。ASEANは日本企業にとって単なる安い労働力や労働集約型の製造拠点から、グローバル・バリューチェーンの要へと変化してきた。そしてこれからは、互いの課題を解決するために「共創」という付き合い方があることを示したい。

米国の2024年大統領選挙に向けて、トランプ前大統領が共和党候補者指名に必要な代議員数を確保した。2020年に続き、バイデン大統領との一騎打ちになることは確定的となり、「ほぼトラ(ほぼトランプ氏が勝ちそう)」という論調が勢いづいている。トランプ氏が再選されれば、産業、エネルギー、外交など幅広い領域で急激に政策が転換されるため、日本企業は備えが求められるだろう。トランプ氏が選挙を制した場合、新政権に影響を与える保守派の動き「Project 2025」とシンクタンク「America First Policy Institute」について解説する。

2024年は、世界各地で重要な選挙が行われる「選挙イヤー」であり、1月のバングラデシュ総選挙から11月の米大統領選に至るまで、多くの国・地域で選挙が予定されている。これらの選挙結果は、各国の政治環境や政策、貿易規制の方向性に影響を及ぼし、地政学リスクを高める可能性がある。本稿では、米中の対立点の1つとなっている台湾の総統選挙・立法院選挙に注目し、今回の選挙結果を概観したうえで、今後のシナリオを考える。

欧州委員会は2023年11月、重要原材料法案(the Critical Raw Materials Act: CRMA)が政治合意に達したと発表した。重要鉱物の確保を目指す法整備だ。各国政府は重要鉱物へのアクセスを確保するために、鉱山開発や国際連携など様々な施策を打ち出している。欧州連合(EU)も例外ではなく、重要原材料法案は、重要鉱物の囲い込み政策の一環である。本稿では、重要原材料法案を詳述したうえで、重要鉱物を取り巻く各国の熾烈な獲得競争について分析する。

欧州連合(EU)は、2023年8月、バッテリー規則を施行した。2024年から段階的に適用される。EU域内に持続可能なバッテリーのバリューチェーンを構築することで、脱炭素社会の実現を目指す。バッテリー規則は、EU域内で販売される全てのバッテリーに対し、ライフサイクル全体にわたる環境、資源循環、人権などに関する情報の開示を義務付ける。企業には、データにもとづいてサプライチェーンを管理することが求められる。

2023年10月1日、欧州連合(EU)の炭素国境調整メカニズム(CBAM)の移行期間が開始した。CBAMは、いわゆる国境炭素税と呼ばれるもので、気候変動の対策が不十分な国から欧州経済領域(EEA)域内への輸入品に対して、“関税”が賦課される。CBAMの導入は世界初の取り組みであり、鉄鋼・アルミニウム業界を中心に産業界は対応に迫られている。対象製品や温室効果ガス(GHG)排出量の計算方法などを含め、EUの今後の運用を注視する必要がある。

2024年大統領選が目前に迫る米国では、AI(人工知能)によって偽の画像、音声、動画を生成する悪意あるディープフェイクによる混乱が懸念されている。既に、連邦および州レベルで規制をかける動きもある。世界が注目する大イベントだけに、選挙に限らず、企業活動におけるAI活用ルールにも影響を及ぼすことが予想される。本稿ではその論点を整理する。

日本発の宇宙産業が飛躍できるかどうかは、社会課題の解決を目指す「大企業・政府機関」と、技術・ソリューションを持つ「スタートアップ・大学・研究機関」の協業にかかっている――。そうした確信に基づき、デロイト トーマツ グループが立ち上げた宇宙特化型アクセラレーションプログラムが「GRAVITY Challenge JP」である。共創プロジェクトが次々に誕生し、9月14日には報告会が開催された。その骨子をレポートする。

欧州委員会(EC)は、2023年10月4日、中国から輸入されるバッテリー式電気自動車(BEV)の補助金調査を開始した。ECは、経済安保の見地から貿易・投資などの管理を強化しており、欧州域内の産業基盤強化と国際社会での欧州の競争力向上を目指す。ただし、経済安保を掲げた規制が行き過ぎれば保護主義の弊害を招きかねない。今回の補助金調査のケースから、日本が経済安保施策を考えるうえで、学ぶべきポイントを示したい。

米国の対中政策がデカップリングからデリスキングへと転換しているとされている中、バイデン政権は、中国への投資を規制する新たな措置を導入することを発表した。米国からの資金が、中国の軍事力強化の資金源になることを避ける狙いがある。米国は同盟国にも同様の措置を導入するよう求めており、欧州連合はすでに検討を始めている。日本政府にも対応が求められる。
