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テクノロジー産業によって急伸する米国の生産性

景気循環による経済的影響は企業にとって不可避なものです。しかし、世界および地域経済に対し長期的な見通しを持つことにより、企業は景気循環のリスクを最小化することができます。デロイトは、世界のビジネスリーダーたちに必要な、マクロ経済、トレンド、地政学的問題に関する明快な分析と考察を発信することにより企業のリスクマネジメントに貢献しています。本連載は、Deloitte Insightsに連載中のWeekly Global Economic Updateの2026年1月12日週の記事より抜粋して日本語抄訳版としてお届けします。

連載:海外レポートから読み解く世界経済
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展望

2025年、国内外のビジネスは大きな変化に直面しました。米国では第2次トランプ政権が発足し、日本では高市早苗氏が女性初の首相に就任。人工知能(AI)の発展とサイバー空間の拡大が急激に進む一方、地政学リスクを背景として造船、金属などの伝統的産業への関心も高まっています。人口減少が進む日本において2026年はこれまで以上に成長戦略が問われる一年になりそうです。今年最後の特集「展望」は、25年を振り返るとともに、26年、ビジネス・公共サービスを展開される皆様にとって、ヒントになる情報をお届けします。

第1回 グローバル調達時代の成り立ちと原料・技術の偏在性

AIをはじめとした先端産業・技術の発展により新たな価値の創出が謳われている中、世界各国ではそうした新たな価値の先駆的な実現に向けて自国産業を中心に据えた経済安全保障政策などを打ち出している。日本においても例外ではなく、2025年10月に発足した新政権においては日本成長戦略本部により経済安全保障、エネルギー安全保障などの課題に対する危機管理投資ならびに成長投資の戦略分野として先端産業・技術を含む17項目の戦略分野が設定[1]されており、新政権としても日本が競争力を持つ様々な産業について今後多くの成長を期待している。他方、日本は資源小国であることから様々な原料・上流素材を他国から調達することは避けて通れない。そのような産業構造の中、昨今では各国が様々な事由から自国産業保護等を目的とした輸出管理を実施しており、日本各種製造業の国外調達原料の輸出管理対象化や一部原料の供給が途絶する事態が発生していることから、国内産業各社の調達においては途絶リスク緩和に向けた戦略構想・リスク対応が急務となっている。本連載では変容が進む国際社会に適合したサプライチェーンレジリエンスの在り方を論ずるべく、コスト追求により構築された世界分業の歴史とグローバル調達における構造上の課題を捉まえ、現在進行している輸出管理などの国際的動向に対応する継続的かつ安定的な調達の在り方を考察する。 【本連載テーマと今回のテーマ】 

連載:変容するグローバル調達時代におけるサプライチェーンレジリエンスの再考

米国関税の財政への影響

景気循環による経済的影響は企業にとって不可避なものです。しかし、世界および地域経済に対し長期的な見通しを持つことにより、企業は景気循環のリスクを最小化することができます。デロイトは、世界のビジネスリーダーたちに必要な、マクロ経済、トレンド、地政学的問題に関する明快な分析と考察を発信することにより企業のリスクマネジメントに貢献しています。本連載では、デロイトのエコノミストチームが昨今の世界経済ニュースやトレンドについて解説します。今回は、Deloitte Insightsに連載中のWeekly Global Economic Updateの2025年12月8日週の記事より抜粋して日本語抄訳版としてお届けします。

連載:海外レポートから読み解く世界経済

日本サッカーの成長戦略:ビジネス視点から見る未来の可能性

サッカービジネスを取り巻く環境に新たな潮流が生まれています。有望な選手獲得のためには年俸だけでなく「サポート体制の充実」も重要視されるようになり、また移籍金ビジネスや高校サッカーのビジネス化なども注目されています。今回はデロイト トーマツで元サッカー選手の鈴木伸貴とスポーツビジネスグループの小谷哲也が「サッカー×ビジネス」をテーマに対談を行いました。(聞き手:編集部 川端)

AI×通信データが切り拓くマーケティングの未来像

デジタルマーケティングの在り方が今、大きく変革の時を迎えています。サードパーティCookieの規制強化によって、従来のターゲティング手法や顧客分析は大幅な見直しを迫られることになりました。こうした環境変化の中、大手通信会社が保有する膨大なユーザーデータと先進的なAI技術への期待が高まっています。AIを活用することで多様なデータを高度に分析することが可能となり、従来よりも精度の高いマーケティング施策を実現し始めています。AIによるデータ解析は、消費者の行動やニーズをより深く理解し、企業とユーザーの間に新たな価値を生み出す可能性を秘めています。今回、業界の最前線で活躍するデータビジネスの担当者に、データビジネスの現状と、AIがもたらすマーケティングの未来像について話を聞きました。(聞き手 編集部毛利)

企業の環境開示が日本の衛星事業を後押し ~衛星データはどこまで貢献できるか~

デロイト トーマツ スペース アンド セキュリティ合同会社(DTSS)は2025年11月25日、衛星地球観測コンソーシアム(CONSEO)と共催で特別セミナーを開催した。CONSEOは宇宙航空研究開発機構(JAXA)が事務局を務め、衛星開発・実証及びデータ利用に関する共創並びに新規参入の促進を目指して、2022年9月に設立された。今回はJAXAや民間企業、学界、金融機関の関係者が多数参加。2022年の生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で枠組みが示された自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)への企業の対応を切り口に、日本の衛星観測事業の展望を探った。セミナーではCONSEO会長を兼任しているデロイトトーマツ戦略研究所の角南篤・共同代表理事が開会あいさつ。JAXA第一宇宙技術部門からの基調講演に続き、特別対談やパネルディスカッションを行い、生物多様性を保護するための自然資本を回復させる「ネイチャーポジティブ」に、観測衛星データがどう貢献できるのか議論した。

FA topics

「バズるのは良いが、炎上はごめんだ」。投稿ひとつで人生が変わる時代、SNSのクリエイターたちは心の中でそうつぶやく。AIはこの“火事場”にどこまで予防力を発揮できるのだろう。ふと考えてみた。▼現状、AIはすでに“炎上の予兆”を嗅ぎ分ける鼻を手に入れつつある。感情分析は投稿文を読み取り、ネガティブな反応が集まる確率を算出し、どの言葉が危険因子かを可視化する。たとえば「不適切と誤解されやすい言い回し」や「特定コミュニティへの配慮不足」を自動検知し、「そこ、ちょっと角が立ちますよ」と事前にアラートを出してくれる。いわば“公開前の添削係”がいる状態だ。▼さらに進化すると、AIがユーザーごとの受け取り方の差異を予測するようになるだろう。年齢層、地域、価値観の違いで「同じ文章でも火種になる相手」が変わる。将来のAIはそれらを踏まえ、「あなたのこの一文、特定クラスタに刺さりすぎます。表現をゆるめますか?」と、ワインの渋みを調整するように文章を調整してくれるだろう。▼極めつけはシミュレーション技術だ。投稿前に「もし公開したら、拡散経路はこうで、反応はこの分布で、批判が集中するのはここです」と“炎上の未来”を先取りできる。もはやSNS投稿前のA/Bテストになるだろう。▼結局のところ、AIは炎上そのものをゼロにはできないが、“意図しない炎上”をかなり減らすことが可能だ。つまり、私たちはより自由かつ安心して表現できる世界に近づくのかもしれない。▼火の用心。未来のSNSではAIがいち早く炎上を予防してくれる。(デロイト トーマツ ディープスクエア株式会社 代表取締役社長 小林 寛幸)
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