AI

欧州のAI(人工知能)政策専門家たちが公表した近未来予測「Europe2031」が世界中で波紋を広げている。架空の欧州委員会職員とAI起業家が主人公となって未来を描く物語であることも未来予測のあり方に新たな視座をもたらした。特筆すべきは、AIをめぐる課題をイノベーション推進や規制の枠組みにとどめず、EU(欧州連合)の主権や交渉能力という地政学的観点から描写したことにある。AI主権を政治哲学上の概念にとどめず、AIを動かすための総合インフラ力である計算資源、半導体供給網やデータへのアクセス権と再定義し、具体的な課題として示した点は斬新である。この近未来シナリオは日本にどのような示唆を与えるのか。先端AIへのアクセス制限リスクや中堅国連携の可能性に言及しながら、読み解きたい。


偽・誤情報、ディープフェイク、SNSの炎上、そしてアルゴリズムによる情報の分断。デジタル空間におけるリスクは高まり、「事実を伝えれば、理解される」という前提が成り立ちにくくなっている。誰が、どの物語(ナラティブ)でどこで語るのかは重要性を増した。デロイト トーマツ戦略研究所の研究員が、SNS・AI時代の情報戦略とナラティブ活用について解説した。