トランプ政権

2026年2月、米国・イランによるイラン攻撃に伴う「ホルムズ・ショック」が世界を襲った。エネルギー価格の高騰は、欧州のグリーン政策を直撃し、エネルギー安全保障が最優先課題へと浮上した。しかし、欧州連合(EU)が踏み出した環境規制の緩和は、単なる場当たり的な危機対応ではない。背景にあるのは、第2次トランプ政権による揺さぶり、クリーン技術を席巻する中国、そして域内の政治的・経済的分断という三重の構造的圧力である。欧州は今、グリーン政策を「環境政策」から国家主導の「産業・安全保障政策」へと捉え直そうとしている。

日本と米国は2025年7月、貿易・投資協議に合意した。日本に対する自動車関税率や相互関税率が15%に設定されたほか、日本の政府系金融機関が対米投資促進のために5500億ドル(80兆円)の支援策を講じることが決まった。本稿では、第2次トランプ政権の対外政策の教典と目されるホワイトハウス高官スティーブン・ミラン氏の論考(ミラン論文)を参照し、日米合意の内容を読み解く。

世界のビジネスの現場では生成AI(Generative Artificial Intelligence)の導入が加速している。民間に続き、各国・地域の政府や地方自治体といった公共セクターでもAI実装を検討する動きが活発になってきた。公的機関によるAI導入で課題となるのが、知見の不足だろう。米国ではカリフォルニア州サンノゼ市が中心となって、自治体・政府機関が連携する「GovAI Coalition」(GovAI連合)が結成され、ガバナンスや公共調達に関する情報共有に乗り出した。GovAI連合の形成と発展を取り上げたうえ、先端領域の調達や導入において重要性を増す「官民をつなぐ人材」に関する考察と示唆を提示したい。