トランプ政権

  • 気候変動により氷が溶けだした北極圏は、新たな航路と資源をめぐる大国同士の競争の場となってきた。ロシアや中国、米国、欧州諸国が新たな海上ルートと鉱物資源の確保を目指し、北極圏の地政学的価値は急速に高まっている。その一方で、北極圏におけるガバナンスの欠如、インフラ未整備や砕氷船の不足などといった構造的課題も顕在化している。新たな国際秩序の構築が進む北極圏で、海洋国家・日本も「価値観を共有する国との連携」「民間企業との連携」を強化し、積極的な関与を進めていくべきだろう。

  • 米国の第2次トランプ政権は貿易相手国に高関税を課し、通商と為替、安全保障それぞれの政策を組み合わせた対応を迫り始めた。これを受け、欧州や英連邦では「米国に依存しない経済圏」を模索する動きが広がる。日本は、米国との同盟関係を引き続き大前提としつつ、開かれた経済圏の維持・拡充に向けた戦略の策定と実行が求められるだろう。本稿では、米国離脱後に11ヵ国が合意した「包括的・先進的環太平洋連携協定」(CPTPP、日本では従来「TPP11」と呼称) を基軸とした欧州や英連邦、アジア諸国との「ルールベース」の連携強化の可能性について提示する。

  • 米国トランプ大統領が相互関税を発表したことで日本では、自動車をはじめとする主要な輸出産業で懸念が広がっている。北米向け輸出への直接的影響は避けられないからだ。一方、内需を中心とするコンシューマー産業に関しては、景況感悪化や賃上げ鈍化を経由した間接的影響が指摘されるにとどまっている。そこで本稿では、小売り、食品メーカー、アパレル、消費財・FMCG(日用消費財)企業を念頭に置きながら、コンシューマー産業にもたらす5つのリスクについて、どのような影響がいつ発現するのか考察した。

15件中7 - 9