米国

  • 米国のトランプ第2期政権が2025年1月20日、発足する。大統領に返り咲くトランプ氏は対立する中国だけではなく、カナダやメキシコへの関税賦課を表明した。連邦政府の再構築や大幅な規制緩和を進める意向も示している。米国は深刻な社会的分断の中、予見不可能性と自国最優先の度合いを増していくだろう。次期政権の政策、議会との関係を整理しながら、日本企業が現時点で留意すべき3つのポイントを取り上げる。

  • 各国が温暖化対策を実施する際、国際競争力への影響が問題となる。ある国が厳しい温暖化対策を実施すると、産業の国際競争力が損なわれる懸念がある。同等の対策が他国で講じられていなければ、その国の輸出品が産業競争の面で相対的に不利になるからである。このような懸念に対応するために採られている様々な措置の一つが炭素国境調整措置(CBAM)である。具体的には、輸入品製造時の温室効果ガス(GHG)排出を対象とした負担を通関の際に求め、競争上の不公平是正を図るものである。EUで2023年10月に施行されたのに続き、英国が導入を決めた。さらに豪州でも、産業分野へのGHG排出の総量規制導入を受けてCBAM導入が検討されている。GHG排出を規制していない米国でも、CBAM導入の動きが議会中心に活発化し、2024年7月、連邦下院に民主、共和超党派での法案、PROVE IT Actが提案された。2023年8月に上院で提案された法案に修正を加え、改めて下院に提案されたものである。成立するかどうかは読めない部分も多いが、11月の大統領選と連邦議会選の結果次第では、議論が進展する可能性もある。一方でCBAMについては、自由貿易を原則とする世界貿易機関(WTO)のルールとの整合性に関する懸念が残っており、具体的な実施に向けた課題は多い。

  • 中国だけでなく、欧米諸国においても経済活動に対する国家の介入が強まる中、米国は独自の方法で外国企業による対米投資を審査している。特に米中間の先端技術獲得競争を念頭に置いたこの審査は、日本企業も対象となる可能性がある。本稿では、米国への投資を安全保障の観点から審査する対米外国投資委員会(CFIUS)に焦点を当てる。対米投資審査における安全保障の定義は拡大しており、その時々の国際情勢や米国内の政治環境によって法の解釈や審査の適用範囲が異なることを強調したい。

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