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2024年11月5日の米国大統領選挙まで残り4カ月を切った。バイデン大統領に対する高齢不安が広がる一方、銃撃に遭ったトランプ前大統領の勢いは増している。日本では「もしトラ(もしもトランプ氏が再び大統領になったら)」ではなく、「ほぼトラ(ほぼトランプ氏が勝ちそう)」、「確トラ(確実にトランプ氏が勝つ)」という論調が目立ってきた。選挙結果を見通すことは簡単ではないが、トランプ氏の勝敗に関わらず、トランプ主義的な主張が今後の米国政治に影響を与えることは間違いない。政策の不確実性を増す米国で、日本企業が取るべき備えについて整理する。

米国の2024年大統領選挙に向けて、トランプ前大統領が共和党候補者指名に必要な代議員数を確保した。2020年に続き、バイデン大統領との一騎打ちになることは確定的となり、「ほぼトラ(ほぼトランプ氏が勝ちそう)」という論調が勢いづいている。トランプ氏が再選されれば、産業、エネルギー、外交など幅広い領域で急激に政策が転換されるため、日本企業は備えが求められるだろう。トランプ氏が選挙を制した場合、新政権に影響を与える保守派の動き「Project 2025」とシンクタンク「America First Policy Institute」について解説する。

インターネット上の住所に相当する「.com」「.net」などのドメイン名は従来、国際的な団体によって中央集権的に管理されてきた。しかし、ブロックチェーン(分散型台帳)を取り入れるWeb3が発展し、個人や法人がドメイン名を好きな名前(文字列)で登録しやすくなった。一元的に管理されないWeb3空間が広がるにつれて、異なるネット規格で同じ文字列のドメイン名が登録され、重複してしまうという問題は多発する恐れがある。放置すれば通信障害や誤送金の危険性は高まるだろう。Web3時代のネット社会が安心感を持って安全に発展するためには、事業者と利用者双方による「住所重複」リスクの周知・理解とガバナンスの構築が求められる。

「中堅企業」に対する成長促進措置が2024年の経済・産業政策で注目すべき取り組みになる。政府は産業競争力強化法を改正し、従業員2000人以下の企業を新たに中堅企業と位置付ける。2024年度政府予算案、政府税制改正大綱から新政策のポイントを整理したい。

企業に生物多様性や森林、土壌などの「自然資本」の評価と情報開示を求める動きが加速している。自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)が2023年9月に公表した最終提言を参照し、今後の自然資本開示の制度化に向けて企業が留意すべきポイントを整理したい。特に、企業が自然資本開示を進めるうえで、地域・自治体との連携や対話が重要になりそうだ。

政府は従業員2000人以下の企業を法的に「中堅企業」と位置付け、税制優遇を含めた支援政策を講じることを検討している。2024年に産業競争力強化法などの関連法が改正されれば、大企業と中小企業の間に中堅企業という新たな枠組みが生まれる。中堅企業を、大企業・中小企業間の「成長の壁」を解消する存在にできるのか。新制度に求められるポイントを整理したい。

ESG(環境・社会・ガバナンス)投資が普及するなか、米国の共和党による反ESGの動きが盛り上がっている。2024年11月に実施される米国大統領選挙の争点となり、結果次第ではさらに影響が広がる可能性がある。その特徴を整理したい。

2008年秋に起きた米国発の世界金融危機(リーマンショック)から15年が経った。中国経済の存在感が急激に高まった当時、現在とは全く異なる視点から「米国と中国のデカップリング(切り離し)」に対する関心が集まっていたことを取り上げたい。米中デカップリングの意味合いは、金融・経済政策や金融規制同様、15年の間に大きく変わった。こうした用語の移り変わりに着目していくことも、企業戦略にとって重要ではないだろうか。

エンターテインメント業界での性的加害問題をきっかけに企業の「ビジネスと人権」が改めて注目を集めている。ESG(環境・社会・ガバナンス)の中で日本企業はS=Socialが弱いとされており、その点でも投資家の関心が高い。国際ルールの潮流を整理し、企業が留意すべき点を示したい。

生成AI(Generative AI)を使ったビジネス、業務の効率化が注目されている。民間企業に続いて、自治体や公共団体でAI活用を検討する動きが日本でも広がってきた。生成AI導入で先行する米国マサチューセッツ州ボストン市のガイドラインを取り上げ、行政が関わるAI導入の在り方を提示したい。
