IT・デジタル

社会のデジタル化が急速に進む中、世界各国で選挙におけるインターネット投票の実現を模索する動きがみられる。日本でも導入を求める声があり、政府や各政党で議論が行われている。民主主義の根幹である選挙において、「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を」というデジタル庁が掲げるミッションをどのように実現するのか。河野太郎デジタル大臣にインタビューし、日本でのネット投票の課題やこれからの展望について聞いた。その中で河野デジタル大臣は、今後予定されている参院選での一部導入に意欲を示した。

2024年は世界的な選挙イヤーだ。各国で重要な選挙が目白押しで、11月には米国大統領選も控える。生成AI登場後の選挙では、ディープフェイクの拡散を止めることができず、対応が急務となっている。1月に行われた台湾総統選では、多くの有権者が外国からの発信を含む大量の偽コンテンツを目にした。AI市場が活況な日本でも、民主主義の柱である選挙の信頼性を守ることは極めて重要となる。欧州はプラットフォーム事業者などに対して厳しい規制を課すが、日本では法規制(ハードロー)による対応は馴染みにくい。AI技術の選挙への悪用を防ぐために締結された技術協定「ミュンヘン・アコード」を参照し、大手IT企業の連携による研究開発などが求められると考える。

いよいよ2024年4月を迎えた。物流業では労働時間の上限規制が設けられる「2024年問題」が喫緊の課題である。トラックドライバーの人数減少や高齢化も進んでおり、何も手を打たないままでは輸送能力が大幅に不足する物流危機に直面する。課題解決のためには物流改革が必須となり、政府も政策パッケージを打ち出し法整備や規制などの対策を進める。物量が多いのはB2B物流であること、運送業は多重下請け構造となっており中小零細企業は元請企業の意向に左右されることから、抜本的な改革のカギを握るのはB2B物流の主要なステークホルダーである大手運送業や荷主といえる。大手企業には、デジタル技術を活用した業務改革や、将来的なフィジカルインターネットの実現に取り組むことが求められる。その際、物流テックを担うスタートアップとの連携も焦点の一つとなるだろう。