サステナビリティ・気候変動

  • 2023年の日本の温室効果ガス(GHG)の排出量が、今年4月に発表された。それによると日本のGHG排出量は減少を続けていることが判明した。日本がパリ協定の下で設定している2030年の排出削減目標(NDC)の基準年である2013年と比較しても大きく減少している。2013年は、東日本大震災のために原子力発電所の多くが停止していたこともあり排出量も多かったが、震災前の2010年の排出量をも下回る結果となっている。GHG排出量の9割を占めるCO2 排出量も減少している。

  • 近年、クリーンエネルギーに対する見方は大きく変化した。かつては環境、ESG, サステナビリティなど、環境保護や社会的責任に寄与する点が強調されていたが、今や、投資、雇用、成長、エネルギー転換、イノベーションなど、経済・産業・安全保障的な視点が色濃くなっている。米国内のクリーンエネルギー投資促進を目指しバイデン政権下で成立した「インフレ削減法」(Inflation Reduction Act of 2022、以下IRA)は施行2年目を迎えた。連邦議会での承認を得るための修正や妥協で予算規模は当初想定よりも縮小されたが、2031年までのエネルギーインフラ整備、製造業の競争力向上、気候変動対策強化の実現に予算的な道筋をつける画期的な法律であった。11月初旬の大統領選で第二次トランプ政権の誕生が確定し、環境・エネルギー政策を含め米国に大きな方針転換が見込まれる中、IRAの成果と課題を経済面から検証し、日本のグリーントランスフォーメーション(GX)政策への参考としたい。

  • 欧州連合(EU)は、2023年8月、バッテリー規則を施行した。2024年から段階的に適用される。EU域内に持続可能なバッテリーのバリューチェーンを構築することで、脱炭素社会の実現を目指す。バッテリー規則は、EU域内で販売される全てのバッテリーに対し、ライフサイクル全体にわたる環境、資源循環、人権などに関する情報の開示を義務付ける。企業には、データにもとづいてサプライチェーンを管理することが求められる。

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