金融

日本企業へのガバナンスや資本効率の改善圧力が強まり、東京証券取引所はPBR(株価純資産倍率)向上を働きかけている。こうした中、デロイト トーマツ グループは2026年3月、第2回M&Aフォーラムを開催した。2025年に開催された第1回は、経営者、社外取締役、投資家、アドバイザーが多角的に企業価値向上策を議論したが、今回は大企業、老舗企業、新興企業のエグゼクティブが経験談をまじえて具体的事例と実務の視点から討議。来日した米デロイト幹部はM&A成功の秘訣を語った。

政府が企業年金などアセットオーナー改革に乗り出している。今般のアセットオーナー改革では、資産運用の高度化や投資先の企業価値を向上するスチュワードシップ(機関投資家の行動指針)活動の活性化が論点になる。政府によるアセットオーナー改革は、第二次安倍晋三政権(2012年12月~2020年9月)の初期に行われており、今回の改革を「2.0」と位置付けることができよう。本稿では、過去と現在進行形のアセットオーナー改革を概観したうえで、株主としての議決権行使をアップデートする余地があるのかを考えたい。

製品・サービス化に成功しても収益化に苦労するのは、上場前のスタートアップが経験する「死の谷」と呼ばれる万国共通の関門だ。しかし、日本にはもう一つ、スタートアップが避けて通れない、「第二の死の谷」が存在する。それは、上場に成功しても、株式市場の主要な資金の出し手である、機関投資家からの支援が得られず、成長が止まってしまう現象だ。スタートアップが上場後も成長を続けて時価総額を増やしていくための方策を提言する。