2025年の論点

デジタルやサステナビリティ対応の重要性が増し、日本の製造業は多様な技術の組み合わせで価値を創造する必要性に迫られている。国際競争力を再び強化するためには、外部から革新的な技術を取り入れ、オープンイノベーションにより製品ポートフォリオを強化、変革することが肝要である。このような中、オープンイノベーションのパートナーとして、大学の研究成果を活かして起業するディープテックスタートアップへの注目度が高まっている。その活躍分野は、環境、エネルギー、素材、バイオ、量子、宇宙などに拡大しており、国際展開に成功すればユニコーン企業へと成長するポテンシャルも見込まれる。製造業がスタートアップ連携の新手法ベンチャークライアントモデル(VCM)を活用しオープンイノベーションを成功させるためのポイントは何だろうか。ディープテックに造詣が深いMonozukuri Ventures代表の牧野 成将氏とデロイト トーマツ ベンチャーサポート(DTVS)パートナーの木村 将之が、ディープテックの重要性やVCM適用のポテンシャルについて対談を行った。

「2025年の崖」という言葉がある。経済産業省は6年前に発表した「DXレポート」で、この年には企業の基幹系システムの約6割が導入から21年以上経過する見込みであるため、放置すれば崖のように巨額な経済損失が発生すると警鐘を鳴らしていた。その2025年を実際に迎えて振り返ると、ERPのリプレイスや導入は一定程度進んだとい言える。一方で、転落を免れた企業が新たな課題に直面している。レガシーシステムを刷新しさえすれば崖を乗り越えられるとの風潮が広まったため、DXレポートの本質だったデジタル技術を活用した事業変革が疎かになった面があるのだ。企業は足元の課題に向き合い、競争優位性を高めるための経営基盤としてERPを活用し、本質的なDX実現を目指すべきであろう。

2025年の国内政治は、2024年以上に激動の一年になるかもしれない。2025年夏に予定されている参院選の結果次第で与党が過半数に届かなければ、衆参両院で過半数割れとなり、政権交代も現実のものとして見えてくる。政治の不安定化は政策の予見可能性を低くさせるなど企業活動にも大きな影響を及ぼす。2025年の政局展望について3つのポイントを示して解説する。