DX時代の企業価値
DX時代に必要とされる企業価値向上の鍵とは何か。資産としてのデータ利活用に主眼を置きデータビジネスのヒントを紹介します。


近年、次世代インターネットとして話題のWeb3.0。その応用分野の1つとして、分散型の組織運営の仕組みである「分散型自立組織:Decentralized Autonomous Organization(以下、DAO)」が注目されています。日本においても、地方創生やNFTコレクションのコミュニティー形成、クラウドファンディングなどの幅広い領域でDAOの仕組みが活用されているように、新たな企業の形の1つとして捉えられています。2022年6月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2022ではWeb3.0推進に向けた環境整備がうたわれており、DAOのさらなる普及が見込まれています。しかしながら、DAOは発展途上の仕組みであり、分散型の意思決定が行われるが故に、ガバナンス構築など様々な課題を乗り越えなければならない段階です。そこで本稿では、DX時代の企業価値を高めることが期待されるDAOの概要および特徴の解説とともに課題を指摘したうえで、ガバナンス構築の考え方を紹介します。

企業がM&Aや投資を行う際に、対象企業にどのようなリスクがあるのかや当該企業の資産、企業価値、収益力の把握などを適正に把握するために実施される、一連の調査「デューデリジェンス(以下、DD)」。法務DDや税務DD、財務DDなどがよく知られています。一方、急速にデジタル化が進んでいる昨今、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下、DTFA)では、対象企業の“データ資産”や“データの管理状況”を対象に調査を行う、「サイバーDD」および「データDD」にも力を入れています。今回はDTFAのDigital部門においてサイバーセキュリティ分野を専門とする白濱直哉、データ分析を担当する矢野貴之、データビジネスを法的観点から支援しているStrategy部門の石川仁史に、「デジタル社会で求められるサイバーDDとデータDD」をテーマに話を聞きました。

昨今のウェルビーイングへの意識の高まりや、高齢化社会に伴う健康意識の向上などを背景に、ヘルスケアデータをビジネスで利活用する「ヘルスケアビジネス」が活発化しています。国や自治体のヘルスケア産業振興の取り組みも背景に、ヘルスケアビジネスは少子高齢化が進行する日本において、数少ない成長産業として、今後も多様な企業の参入が見込まれます。デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下、DTFA)ではこれまで、医療、製薬、保険、ウェアラブル機器、クラウドサービスなど多岐にわたる企業・団体向けにヘルスケアデータ利活用支援を行ってまいりました。ヘルスケアビジネスの参入および事業展開にあたり、押さえておかなければならないのが“ヘルスケアデータの取り扱い”です。特に健康に関わる情報を含むヘルスケアデータは、十分な配慮が必要になります。では、具体的にどのような点に留意する必要があるのでしょうか。今回はヘルスケアIoTコンソーシアムの法制度・標準化部会座長を務め、個人情報保護法にも詳しい、TMI総合法律事務所の柴野相雄弁護士に、DTFAの石川(ストラテジー部門法務戦略チーム)が“ヘルスケアデータの勘所”についてお話を伺いました。