温室効果ガス(GHG)排出に価格を設定する「カーボンプライシング」を導入する動きが広がっている。従来は欧州連合(EU)などの先進国が主体だったが、近年は中国、韓国、南アフリカ共和国といった新興国、途上国にも波及。日本でも企業の自主的な温暖化対策を促す枠組みが設立され、そして、2023年からGXリーグに参加する企業による排出量取引制度(GX-ETS)の試行が開始された。当初は日本政府が運営する制度に由来する排出枠(クレジット)に限り利用が認められる見込みだったが、2024年4月に追加的に利用が認められるクレジットのガイドラインが発表された。今後の展開が注目される。