欧州
シンクタンク, 国際情勢アップデート, 速報解説, 選挙2026年4月12日はハンガリーにとって歴史的な1日となった。16年にわたり「非リベラル民主主義」を掲げ、反EU、親中露路線だったヴィクトル・オルバーン首相率いる与党「フィデス(Fidesz)」が総選挙で敗北した。強固な基盤を築き上げていた長期政権が、なぜ今、崩壊したのか。本稿では、ハンガリーの現状とその特異性を紐どきながら、政権交代が実現した要因を検討する。さらにEUとの関係改善を模索する新興政党「ティサ(Tisza)」の誕生が欧州政治にどのような影響を与えるのか展望する。
コメンタリー, シンクタンク, 日米関係, 米国, 国際情勢アップデート米国の第2次トランプ政権による高関税措置や国際機関からの脱退、ベネズエラでの軍事作戦によって、国際情勢は緊迫の度合いを増した。第2次世界大戦後、米国が主導してきた国際秩序が揺らぐ中、国際経済・金融の関係者の間では、世界情勢を見極めるための場として、「ミュンヘン安全保障会議(MSC)」に対する関心が高まっている。「Under Destruction(破壊の最中)」に開催された2026年のMSCを振り返り、「モジュール型の枠組み」、「トータル・ディフェンス」、「AI(人工知能)台頭」という3つの論点を整理したい。3つの論点は、MSC閉幕直後に始まった米国によるイラン軍事攻撃や、今後の国際情勢を分析するための補助線となるだけではなく、日本の政策・企業の戦略を固めるうえでもヒントとなる。

膠着化するウクライナ戦争と米国のトランプ2.0がもたらす同盟政策の不確実性―。この2つのショックに直面する欧州は今、戦後最大の安全保障政策の転換期にある。欧州連合(EU)は、「軍事的」アクターとして歩み始め、自らの役割を拡大している。防衛を産業政策の中核に据え、欧州の統合を進めるべく、総額8,000億ユーロ規模の防衛投資計画を始動させた。しかしその実現には、加盟国間の利害対立や市場の分断、そして米国との摩擦という構造的課題が立ちはだかる。米国の安全保障上の関与が段階的に後退していくシナリオが現実味を帯びる中、欧州は自律的な防衛基盤を構築し、対等なパートナーとして大西洋同盟を再定義できるかどうかが問われている。