Shizuoka Green Tea by Project GIV

世界では今、日本の緑茶の人気が高まっていると言われています。しかし一方で、その産地である国内の美しい茶畑は静かに姿を消しつつあります。この「ゆるやかな産業・文化衰退」という見過ごせない課題に、私たちデロイト トーマツは向き合いました。伝統や文化を未来へ紡ぐことを目的としたプロジェクトGIVの取り組みとして、世界農業遺産「静岡の茶草場農法※」で育まれた特別な茶葉を原料に、私たちのオフィスを訪れる方々を迎えるウェルカムドリンクとしての緑茶を開発しました。一杯のお茶をきっかけに共感の輪を広げ、伝統を未来に繋ぐための新たな仕組みを創りだす挑戦です。

※茶草場農法:
茶畑の周りに自生しているススキやササを刈り取り、乾燥させてから細かく切り、有機肥料として茶園の畝間に敷き詰める伝統農法。700年以上前から伝承される手法であり、土壌を豊かにし、お茶の品質を高めると同時に、多様な生物が生息する環境を守る役割も担っており、2013年に世界農業遺産に認定されています。

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CHALLENGE

失われゆく茶畑と700年の伝統との出会い

緑茶の輸出額が過去最高を記録する一方で、日本の茶園はこの10年で約3割減少したとも言われています。茶どころの静岡県も、高齢化や後継者不足といった構造的な問題に直面し、尽力がつづく中でも、茶園の減少傾向が課題となっています。

需要の拡がりに可能性はある一方で、衰退がつづく伝統ある資産・緑茶のために、何ができるのか。模索する中で、私たちは静岡県お茶振興課やChaOIフォーラム※と対話を重ね、世界農業遺産「静岡の茶草場農法」と出会いました。

この農法は、収穫期に向けて土を豊かにするため、茶畑の周りにススキの枯れ草等を敷く生産方法です。700年以上つづく伝統的な手法であると共に、お茶の品質を高めるだけでなく、豊かな生態系をも守る、自然との共生の証だと私たちは捉えました。 この尊い営みを、未来へとつづく「生きた文化」として継承したい。そう強く感じたことから、この挑戦は始まりました。

※ChaOIフォーラム:
静岡県お茶振興課が取り組みを進めるChaOI(Cha Open Innovation)プロジェクトを推進することを目的とした組織

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IDEA

一杯のお茶を世界を繋ぐメディアへ

行政や産地の皆様とともに開発したのは、私たちのオフィスを訪れる方々を迎える、ウェルカムドリンクとしての緑茶です。東山茶業組合※と契約し、 「茶草場農法」で育まれた茶葉を原料に、ChaOIフォーラムにアドバイザーとして参画いただきました。

この緑茶を通じたおもてなしとともに、国内外から多くの人が訪れるこのデロイト トーマツから、本場の茶の伝統と危機を世界へ伝えたいと考えています。デロイト トーマツの来訪者スペースを、茶文化を広く発信するひとつの「メディア」と捉える試みでもあり、緑茶需要が世界的に増えていることも、チャンスだと捉えています。

パッケージには、言語を超え、私たちの想いを直感的に伝えるアートワークを施しました。「未来への伝承」をテーマに、書道家・中 友香氏が、茶草場農法で用いる「ススキ」を筆として描いた作品です。伝統と未来が交差する世界観を、手に取る瞬間から感じられるデザインで、伝統を未来へ繋ぐ「共感のリレー」を生みだしました。

容器には、環境に配慮した紙製「カートカン®」を採用し、プロジェクト全体としてサステナビリティへの姿勢も表明しています。 行政や産地、企業の知や技術を紡ぐ、壮大な共創のプロジェクトとなりました。

※東山茶業組合:
茶草場農法での茶葉の育成・栽培をつづけている、静岡県掛川市の農事組合法人

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SOLUTION

経済の循環の中で持続性を確立する

この緑茶は、東京、静岡、札幌で、年間延べ約4万人のビジネスリーダーが訪れるデロイト トーマツのオフィスにて、日々、提供されます。手渡される一杯のお茶が、国内外の来訪者に「日本の緑茶」を巡る物語を届けます。

この取り組みの挑戦の目的は、決して支援や啓発にあるのでなく、継続的な緑茶の需要の中に、茶文化を組み込むことにあります。「茶草場農法」の茶葉を用いた高付加価値な緑茶を、私たちの想いとともに提供することで、経済の循環の中に、その伝統や文化が生きつづけてほしいと考えています。

今後も、私たちのビジョンに共感していただける企業や行政との協働や連携を広げ、この活動をより確かなものとしていきたいと考えます。 職人技や伝統文化に新たな光を当て、未来へ希望と豊かさを手渡すプロジェクトGIVの挑戦が、この静岡の緑茶から本格的に始まります。

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