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日本のスポーツビジネスの転機とこれから

2016年、日本のスポーツビジネスは新たな時代を迎えました。内閣府が「日本再興計画」でスポーツを国の成長産業と明確に位置付けたことで、これまで“お金儲け”とは縁遠かったスポーツ業界に、ビジネスとしての積極的な発展の機運が生まれました。国の成長戦略の一翼を担うことで、業界のマインドも大きく転換し、新たな挑戦や投資が加速しています。今回はスポーツビジネスのスペシャリストで新しいeスポーツのビジネス化を推進しているデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリーの里崎慎と小谷哲也に話を聞きました。(聞き手:編集部 川端)
「世界の悲しい経験を減らしたい」海外に飛び出し社会課題に立ち向かう女性起業家たち

女性活躍支援プロジェクトToget-HERが万博で特別イベント開催女性活躍を支援する一般社団法人Toget-HERが、2025年7月10日・11日に大阪・関西万博のウーマンズパビリオンで特別イベントを開催しました。10日には「社会課題を解決する女性起業家たち」と題したプログラムに、南米やアフリカで、犯罪・治安、貧困、女性の雇用などの社会課題に取り組む3人の女性起業家が登壇し、Toget-HERをリードするDTFAの大塚泰子がモデレーターを務めました。「世界の悲しい経験を減らしたい」「貧困をなくしたいという志を持って単身ブルキナファソに拠点を移した」「タンザニアで、16歳で双子を妊娠して退学したアナに出会った」など印象的なコメントが多いパネルディスカッションとなりました。画面上左上 菊池モアナさん、右上 梶田真実さん、下 原口瑛子さん、手前 DTFA 大塚泰子株式会社Singular Perturbations 梶田真実さん 独自アルゴリズムで犯罪発生数を68%削減最初に自己紹介をしたのは、株式会社Singular Perturbations(シンギュラー パータベーションズ)代表の梶田真実さんです。統計物理(理論)を専門とする研究者でしたが、病気にかかったことなどをきっかけに、社会をより良くするために知識や能力を使いたいと考えるようになり、起業したと言います。イタリアでスリに遭った後、曜日や時間、場所などがスリが起きる確率が高くなる条件に当てはまっていたことに気づきました。そこで人口、過去の犯罪データ、衛星画像、建物属性等様々なデータを使い、独自のアルゴリズムに基づき犯罪予測を行うシステムCRIME NABIを開発し、「世界の悲しい経験を減らす」というビジョンを掲げ事業を進めています。世界的に犯罪件数が多い中南米を主要ターゲットとし、ブラジルやホンジュラスの警察などにサービスを提供しています。転移学習を使いデータが少なくても予測が行える、AIの専門家でなくても犯罪のパトロールや監視カメラのモニタリングを効果的に行えるといった強みがあり、ブラジルのミナスジェライス州では盗難の発生数を68%削減するという効果を得ました。女性としての難しさを聞くと、「私は物理学、起業、警察と、男性の割合が非常に高い中で生きてきています。その中でリーダーシップを発揮するためには、納得性が高いロジックや成果を示すことが大切だと考えています。また、やはり属性が似ている人とは関係を築きやすいというのはあります。ブラジルで初めて警察向けの事例ができた都市は、首長が女性だったことが関係しているかもしれません」と答えました。【Borderless Burkina Faso】原口瑛子さん テロの影響を受ける国で女性の雇用を創出ソーシャルビジネスを専門とする株式会社ボーダレス・ジャパングループから、原口瑛子さんと菊池モアナさんが、事業を行うアフリカ現地から登壇しました。原口さんは、学生のときにケビン・カーターの有名な写真「ハゲワシと少女」を見て、貧困をなくしたいという志を抱いたと話し始めました。2022年に単身ブルキナファソに拠点を移し起業します。ブルキナファソは世界最貧国の1つで、テロも頻発しています。原口さんが現地の人と膝を突き合わせて語り合ううちに、就学率・就労率が低い女性が特に弱い立場に置かれていることを知りました。女性達に自立できる安定収入と帰属できるコミュニティを提供できるビジネスを行いたいと考えました。ブルキナファソはシアナッツの生産が世界トップレベルで、その資源を活かしシアバターを事業化しました。シアバターの加工・製造を行う女性組合と連携し、海外の化粧品メーカーに販売を行います。取引先からは原料の作り手の顔が見えるトレーサビリティの高さが評価されているといいます。さらに、革製品のケア用品などシアバターの用途拡大にも取り組んでいます。「貧困の解決という大きな課題に対しては大海の一滴でしょうが、私の挑戦によって、ほかの誰かが後に続きやすくなるかもしれないと思っています。私は子供時代を熊本で過ごしましたが情報が乏しかった。今はどこにいても、世界で様々な活動している女性を身近に感じることができますよね、このイベントや万博もその機会の一つです」と語りました。【Borderless Tanzania】菊池モアナさん 生理用ナプキンの製造工場を全国に展開したい菊池さんは大学で「教育が社会課題解決のカギを握る」と学び、現場を見たいとタンザニアに行きました。そのとき、16歳で双子を妊娠して退学し、貧困の中で自殺も考えた少女アナに出会いました。タンザニアでは、女性の4人に1人が10代で望まない妊娠をし、学校を辞めざるを得ず、中絶を禁じられ、シングルマザーとして貧困に苦しんでいるという厳しい現状を知ります。菊池さん自身も若くして妊娠・出産を経験しましたが、「日本は様々な援助があり恵まれている。助けてもらった分、タンザニアの女性達をサポートしたい」と決意したそうです。タンザニアでは生理用ナプキンの製造工場を設立し、若年妊娠で退学した女性達に働く場を提供しています。ナプキンは中~高所得者向けに販売し、利益から貧困層の少女達にナプキンや性教育を寄付する仕組みです。「初めは安く作ろうと考えましたが、いくら安くても、貧困ライン(一日280円)以下で生活している貧困層には手が届かないと気づきました。彼女たちは生理用品がないので紙や端切れなどで代用し、水も満足に使えないため不衛生で、尿路感染症が風邪レベルで流行しています。生理ケアができないため学校を休み、授業についていけなくなって退学する子も多い」と説明します。国連人口基金などとも連携し、これまでナプキン53万枚の寄付を行ったほか、工場を全国に展開する計画を進めています。最初の訪問で出会ったアナは、今は工場のリーダーとして生き生きと働いているそうです。女性の視点が社会課題の解決にどうつながったか、という質問には「男性社会では『若い女性が子供を産んで家にいるのは普通だ』と思われてしまうので、見落とされやすいテーマを扱えています。ただし、外国人の小娘として扱われる難しさはあります。政府の役人から袖の下を要求されたりもします」と答えました。上川陽子前外務大臣もエール「大変頼もしく、感動しました。また話を聞きたい」上川陽子衆議院議員も会場でセッションを聞いていました。「私はWPS(Women, Peace, and Security、紛争・災害・暴力等の課題への女性参画)に取り組んでいます。皆さん使命感を持ってその現場で活動されていて、大変頼もしい。課題に立ち向かい、切り拓いていく力に感動しました。持続し拡大していく中では、さらに大きな問題を乗り越えていかなくてはならないでしょうし、自分が今持ってない力が必要となるフェーズもあるでしょう。この先のお話もまた聞きたいです」とコメントし、3人の女性起業家にエールを送りました。DTFAの大塚は、「皆さんのお話には感動しました。女性は『次世代のために、いい社会を作りたい』という意識が強いと思います。そういう女性の強みを活かしていきたいですね」と締めくくりました。
マラソンが切り拓く北海道 地方創生の新たな形

写真:北海道の別海町パイロットマラソンの完走賞で名産品の鮭1匹を受け取った、65BASE阿萬さん、杉本さんと、編集部川端人口減少や財政難が進む中、地方には「自ら稼ぐ力」が求められています。各地方の自治体、企業が策を講じていますが、地元にある産業だけではこれ以上大きく稼ぐことは難しいのが現状です。新たな収益源を探している中で注目されているのが、スポーツを活用した地方創生です。スポーツイベントは人の流れと熱量を地域にもたらし、観光や経済へ大きな波及効果があります。地元住民の参加や協力を通じて一体感も生まれ、地域ブランドの再構築にもつながるためスポーツは今、地方の未来を切り拓く戦略的なツールとして期待されています。その中でも特にマラソンは参加のハードルが低く、地域資源を活かしたコースづくりにより、地域の魅力を効果的に発信できます。今回は、北海道で65BASE代表を務め、北海道応援観光隊として市民ランナー向けのイベント企画やゲストランナーとして北海道を盛り上げる阿萬香織さんにお話を伺いました。(聞き手:編集部川端)
笹原右京選手&ジュリアーノ・アレジ選手が語る!レースの裏側と選手の素顔

2025年3月26日に、SUPER GTにTGR TEAM Deloitte TOM'Sのドライバーとして出場する、笹原右京選手、ジュリアーノ・アレジ選手を招いた座談会が開催されました。モビリティ業界では、脱炭素化やDX化、社会的責任を果たすために、独自の価値創造とESG経営を含む持続的成長が求められています。この認識のもと、デロイト トーマツとTOM'S(トムス)は強みを融合し、新しいモビリティ社会と日本社会の確立を目指して協業を推進しています。本稿では、選手の素顔やレースの裏側に迫るトークが繰り広げられた、座談会の模様をレポートします。
NEC×デロイト トーマツ、ブランド価値評価の取り組み(後編)

125年の歴史を持つグローバルテックカンパニーであるNECが、自社のブランド価値の定量化に取り組み始めた過程について話を伺った前編。後編ではプロジェクトが具体的にどのように進められていったかをお聞きしました。もちろん、何もかもがスムーズに進んだわけではありません。いくつかの難点をクリアし、成果を生み出すために、NEC・デロイト トーマツはどのように取り組んだのか、それに加え、定量化に続く、ブランド価値向上のための今後の取り組みについてもお話しいただきました。
NEC×デロイト トーマツ、ブランド価値評価の取り組み(前編)

ブランド価値の定量化を実現化させるデロイト トーマツのサービスについて語られた連載第一回。それを受けて、第二回となる今回は具体的な事例を紹介していきます。125年の歴史を持つグローバルテックカンパニーであるNEC。彼らと協働したブランド価値可視化、向上のためのプロジェクトはどのようにスタートし、進んでいったのか。可視化へのチャレンジと、可視化できたことによるこの先の展望とは。NECメンバーにざっくばらんに本音で語っていただきました。
第3回 デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 前田代表執行役が考えるDEIで目指す組織の姿

多様なバックグラウンドを持つ方々にご登場いただき、DEI推進の課題や未来につなげるためのヒントを紹介する連載「Beyond DEI」。今回は、2024年6月にデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下、DTFA)の代表取締役に就任した前田善宏と、DTFA DEIリーダーの橋本久見が、DTFAにおけるDEIの位置づけや方向性、各DEI施策における課題や解決策などについて対談を行いました。
戦略的ブランド価値評価から得られる効果

牛の焼印を意味する「Burned」が語源と言われる「ブランド」。現在では、そのブランドの価値が企業価値や業績に大きな影響を及ぼすとの認識が広まりつつあります。一方で、ブランド価値の定量評価は困難とされており、向上施策に悩む企業も少なくありません。そんな中、デロイト トーマツは財務、非財務の両面からブランド価値の定量化を実現、価値向上に向けたサービスを提供しています。しかし、ブランド価値とはそもそも何を意味しているのか、定量化によるメリット・デメリットとは。今回は、ブランド価値評価に関わるメンバーを収集し、ブランド価値の基本から今後の潮流についてまでの鼎談を行いました。
Women Empowerment「Toget-HER」projectオープニングイベントレポート

10月15日、東京丸の内のデロイト トーマツ イノベーションパークにて、Women Empowerment「Toget-HER」projectのオープニングイベントが行われました。このプロジェクトは、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下、DTFA)のパートナー、サステナビリティアドバイザリー統括である大塚泰子が一般社団法人社外取締役女性ラボとともに企画・運営をリードするもの。「シスターフッド」を合言葉に、日本を代表する女性リーダーがコーチ、メンターとなり、女性が管理職という役割を楽しみながら、幸せでいられる社会を目指して、女性のビジネスパーソンが社外で横と縦の繋がりを持つことを目指すものです。会場には、女性の働き方に携わる方や、様々な企業の女性管理職の皆さんがギャラリーとして訪れました。本記事では、このオープニングイベントの様子をお届けします。
社会課題解決とともに女性の起業家マインドを育む意義とは

ビジネスにおけるDEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)推進に取り組んでいるデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下、DTFA)。今回は、DTFAの永津英子、大塚泰子、西村行功を迎え、5月に開催された東京都主催「SusHi Tech Tokyo 2024」において「女性の起業家マインドを社会課題解決とともに育む」ためのワークショップを開催するに至った経緯、イベント実施後の感想などを通して、女性活躍の未来について語り合っていただきました。(聞き手:編集部 毛利俊介)