2025年2月、当サイトの新サービスとして「デロイト トーマツ アカデミーチャンネル(通称:アカデミーチャンネル)」が始まりました。これは従来のe-learningサービス「デロイト トーマツ アカデミー」からスピンオフしたサービスで、サブスクリプション型の学び動画コンテンツのサービスです。体系だった基礎知識や専門知識のほか、現場の最前線に立つプロフェッショナルから「生きた」知見を学び取ることも可能になっています。その目的は、デロイト トーマツ グループが持つナレッジや視点を幅広く提供し、よりカジュアルに、より多くの実務家に役立ててもらうことにあります。このサービスの開発ポイントや提供価値、今後の展開などについて、新サービスをリードする三宅洋基さんに話を聞きました。

https://academy-ch.fa-pfm.deloitte.jp/

「確かな知見、新たな視点」の提供を目指す

——デロイト トーマツ アカデミーチャンネルは、具体的にどんなサービスですか。

これまでデロイト トーマツ アカデミーを通して発信してきた体系だった知識、情報に、「日々のプロフェッショナルワークを通じて得た知見、経験」をプラスして提供している学び動画コンテンツサービスです。専門的な知識や理論を学ぶだけでなく、日々刻々と動く社会環境の中で、実務に向き合うユーザーの皆様が新たな視点を獲得することに役立つものと自負しています。

——デロイト トーマツ アカデミーからスピンアウトするに当たり、目指したものは何ですか。

ポイントは3つ。学びのテーマの拡張、学び方の拡張、それらを実現するUI/UXの開発です。

学びのテーマの拡張について従来、提供してきた事業承継・M&A、経営・事業戦略、危機管理の領域の専門的な知見に加えて、ビジネス基礎といったベーシックなスキルの向上を企図したものを拡充しています。さらに、「Professional “EYE”」という形で、実務において様々なシチュエーションを経験している現役プロフェッショナルの未来や社会に対する「視点」をユーザーに還元するコンテンツを拡充しています。ここでは、当社における社会課題への提言やインサイト、それに伴いどのようなプロジェクトを実行しているか等、未来や社会課題をプロフェッショナルはいかに捉えているかをオープンにしていこうと考えています。それにより、日々、多様な課題に直面し、乗り越えようとされている実務家であるユーザーの皆様の視点を変える・広げることに役立ちたいと考えています。

また、昨今では、学びに費やす時間に対する効果や成果、満足度を表すタイムパフォーマンスが重視される傾向にあります。そのため、通勤や移動などの隙間時間も含めて、柔軟な学びの機会を多く提供する必要があると考えています。そこでスマートフォンでも学習可能とし、隙間時間に見やすい510分程度のショートコンテンツも多数用意しました。通勤時などに耳から情報を得るだけで、業界の動向や話題になっているキーワードが理解できる、これが学び方の拡張に当たる部分です。

UI、UX開発では、前述した学びのテーマ、学び方の拡張に応えられる機能を持たせました。
コンテンツ配置は、多様なテーマ・領域に興味をもってもらうことと、自身の学びたいテーマや領域に効率的にアクセスできること、の両方を実現することを狙いました。中長期的には個別のユーザーの皆様にパーソナライズされたキュレーション・レコメンデーションも実現していきたいと考えています。

——想定するユーザー層を教えてください。

士業や経営に携わる方はもちろん、業種・規模問わず、企業の各部門で日々実務に携わっているビジネスパーソンのお役に立ちたいと考えています。また、最近はビジネスについて学びたいと意欲を持つ学生も多く見られるため、ビジネススキルやビジネストレンドのコンテンツも活用されるのではとの期待があります。

日々、社会課題/事業課題に向き合うプロフェッショナルによるコンテンツ

——提供するコンテンツの価値について、改めてご紹介ください。

世の中にある様々な学び動画のコンテンツでは、いわゆる有識者がゲストとして発信内容の解説をしていく場合が多いと考えています。しかし私たちのサービスでは、まさに今現役として最前線で活躍しているプロフェッショナルが実務経験を昇華する形で、「確かな知見と新たな視点」を提供しています。日々クライアントと対話し、課題解決に向き合っているリアルプレーヤーが語ること、そこには大きな意味と価値があり、他のサービスとの差別化にもつながると考えています。ここまで知見をオープンにするのは、コンサルティング・アドバイザリー業界では珍しいのではないかと思います。

また、サブスクリプション型プラットフォームでありながら、コンテンツの一部を無料で提供しています。そのため、サブスク会員でなくとも新しい学びを得られるプラットフォームになっています※。コンテンツアップデートも頻繁に行い、ユーザーにとって常に価値あるサービス状態を生み出していきます。

※無料のメンバーシップ「FAM」への登録が必要な場合があります

——このサービスにおける、最終的な狙いはどこにありますか。

日々社会を良くするために尽力するビジネスパーソンの皆様にとって、役立つプラットフォームになること、を目指しています。

変化の激しいこの時代において、知識や理論などの確かな知見のみならず、新たな視点をご提供させていただくことで、皆様の日々の実務に少しでも貢献できればと考えています。

スマートフォンで学べるというメリットは特に若手層に響くと考えています。次世代を担う彼らの成長は社会的にも大きな意義があると考えています。実際、特に横断的な知識が必要とされるビジネスに携わっている人からは、検索機能を含め非常に使いやすい、業務理解、推進の助けになるとの声をいただいています。

刻々と変化する環境に求められるコンテンツの提供を目指す

——今後の展開についてはどうお考えですか。

多様な方向性のコンテンツをさらに充実させていきます。短時間で学べるものと腰を据えてじっくり学習していくもの、双方の数を増やしつつ、テーマもよりバラエティ豊かにしていく予定です。現代は先行きが不透明で、将来予測の困難な時代ともいわれています。日々、社会課題/事業課題に向き合う企業の皆様と伴走させて頂いている我々だからこそ、提供できる知見や視点があるのではないか、と考えています。

日々の業務経験を昇華のうえ、わかりやすく言語化し、価値あるコンテンツとして提供し続けていけると考えています。

現時点ではまだ開始間もないサービスです。それでもベースとなる「より多く、幅広いビジネスパーソンに、確かな知見と新たな視点を提供する」との姿勢は変わりません。今後も紆余曲折しながら、コンテンツを充実させ、新たな展開を図ってまいります。それによりビジネス界全体が活性化し、社会を少しでも良くすることに貢献できればと考えています。

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 
ブランディングアドバイザリー

三宅 洋基 / Hiroki Miyake

マネジャー

大手広告代理店での営業職およびスポーツ・エンタテインメントコンテンツの事業開発職を経て、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社に入社。入社後は、ヘルスケア業界を中心に、電力、サービス業、IT業、スポーツ業などの幅広い業界に対するPre M&A戦略支援、ビジネスデューデリジェンス、新規事業立案支援、実行支援等に従事。医療情報プラットフォームのリーディングカンパニーにハンズオンで参画し、製薬会社のDX支援に従事した経験も有する。現在はブランドアドバイザリーチームにて、ブランディング業務に従事。